某相国宛 弘仁七年十二月二十七日 その9
藤原真川にかわって、その師の浄村宿禰浄豊を某大臣に推薦する
書状。
(弘仁7年(816年) 12月27日 空海43歳)
**************************************
(本文)伏して惟(おもん)みれば、相国閣下、帝寵す。伊霍(いかく)
にして物を済(すく)うを心とし、天、仁慈を仮して博愛是れ務む。
飛沈、其の一眄(いちめん)に生(な)り、栄悴、その咳唾(がいだ)
に因る。
—————————————
(訳)伏して察しますれば大臣閣下は聖帝の寵愛を受けられ古代中国
殷の名臣、伊尹、漢の名臣、霍光のごとくであり救済心の厚いお方で
「仁」、「慈」の心を持っておられ博愛に務められています。人の浮
き沈みは上の人の一瞥により、栄枯盛衰も上の人の一言によります。
*********************************
*「人の浮き沈みは上の人の一瞥により、栄枯盛衰も上の人の一言によ
ります。」このあたり現代社会のサラリ-マンもこのとおりではない
でしょうか。
高野雑筆集 某相国宛 弘仁七年十二月 その9
空海 高野雑筆集 
コメント