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高野雑筆集  嵯峨天皇宛 弘仁七年八月 その5

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空海 高野雑筆集  
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嵯峨天皇より屏風に揮毫を命じられてそれを献上したときの
上表文。 その5      (弘仁7年(816年) 8月15日 空海43歳)
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(本文)君臣風化の道、上下の画に含み、夫婦義貞の行、陰陽の点に
収めたり。客主揖譲(きゃくしゅいうじょう)して、弟昆友悌あり。
三才変化し、四序生殺す。尊卑敬愛し、大小次第あり。隣里和平し、
寰区粛恭(かんくしゅくきょう)なり。此等の深義悉く字字につつ
めり。功を書池に謝すと雖も、窃(ひそか)に雅趣を庶幾(こいね
が)う。
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(訳)君のための臣の教化のために文字の上下にそれを含ませ、夫婦
の正しい道を陰陽の二点におさめました。主人と客の譲り合う美徳、
兄弟の徳、天地人の三才の変化、四季の移り変わりによる生と枯、
尊であれ卑であれその敬愛、長幼の序、隣里の和平、天下泰平、こ
れらの深い意義を一字一字に込めました。
 御命を賜った事を書池と呼ばれる名手の張伯英に感謝いたします。
 張伯英にはとても及ばないですが前述の思いを込めて為しましたと
ころを御察しいただければ幸いに存知上げます。
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*普通、字を書くのにこれだけのことをイメ-ジして書くとは思われま
せんが、この時代の手紙はこのような形式だったのでしょうか。

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