スポンサーリンク

高野雑筆集 某相国宛 弘仁七年十二月 その7

スポンサーリンク
空海 高野雑筆集  
スポンサーリンク

某相国宛 弘仁七年十二月二十七日 その7
 藤原真川にかわって、その師の浄村宿禰浄豊を某大臣に推薦する
書状。
           (弘仁7年(816年) 12月27日 空海43歳)
**************************************
(本文)雨を冒(おか)し、泥を渉って藜杖を馬とし、星を戴いて
舎(いえ)に帰りて、蔬飡(そさん)命を支うるが如きに至っては
庭に充てる黄口は啄ばみ拾うに粒(いなつぶ)なし。巣の裏(うち)
の寒婦は玉のごとく泣いて、隅に向かう
 —————————————-
(訳)雨の降る中、泥の中を食べれる雑草を求めて家を出て一日中
捜し歩き、夜になって家に帰り着いて、それを食べて命をつないで
いるのでございます。雀のまだくちばしの黄色いような子供は食べ
物にも困るような有様なのです。母親は涙を流しても、どうするこ
ともできず、ただ片隅にうずくまっているばかりです。
**************************************

コメント