スポンサーリンク

空海は魔術師だった? メルマガ投稿から    Vol.11

スポンサーリンク
空海は魔術師だった?メルマガ投稿から
スポンサーリンク

JUGEMテーマ:学問・学校

  一通の書状が一行を救うのですがった空海の


福州の長官へ嘆願書を代筆(『大使のために福州


の観察使に与うる書』))は性霊集の中に残ってい


ます。性霊集は弟子の真済が編纂されたものとさ


れ全10巻あります。そのなかでもこの『大使の


ために福州の観察使に与うる書』は特に優れてい


るとされます。


 


 これを見た閻済美(えんせいび)は手のひらを


返したような対応をすることは大変なこれも文人


知識人といえると思います。すぐ都の長安に問い


合わせるといい手厚い待遇をします。


 


 長官の閻済美は空海一行を客人扱いしたでしょう


とくに文章においては長安でもこれほど書ける人は


いないし、唐語を自由にしゃべれるとなると長官の


閻済美は大使の藤原葛野麻呂よりもこの空海に注目


したはずです。


 福州での文人知識人と空海一行は盛んに詩文の交換


をしたでしょう。そこでの優秀さはきっとこの長官の


閻済美も驚きの目をしたと思います。


 



 そして空海には思っても見ないことが起こります。


 何と長安に行くメンバ-の中に空海の名前が入って


いなかったのです。驚いた空海は長官の閻済美にまた


嘆願書を書いています。性霊集におさめられている


(「福州ノ観察使ニ与ヘテ入京スル啓」)は長文ではあり


ませんが空海の気持ちが良く表さされていると思います。


 少し長いですが全文を引用しますと


 


*************************************************


~ 福州ノ観察使ニ与ヘテ入京スル啓~(全文)


日本国留学ノ沙門空海啓ス。空海、才能聞コヘズ、言行


取ルトコロ無シ。但ダ雪中ニ肱ヲ枕トシ、雲峯ニ菜ヲ


喫フコトノミヲ知ル。 時ニ人ニ乏シキニ逢テ留学ノ末


ニ?ハル。限ルニ廿年ヲ以テシ、尋ヌルに一乗ヲ以テス。


任重ク人弱クシテ夙夜ニ陰ヲ惜シム。今、使ニ随テ入京


スルコトヲ許サレザルコトヲ承ル。理、須ク左右スベシ。


更ニ求ムルトコロ無ケン。然リト雖モ居諸駐ラズ、歳、我


ト与ナラズ。何ゾ厚ク国家ノ馮ヲ荷テ、空シク矢ノ如クナ


ルノ序ヲ擲ツコトヲ得ンヤ。是ノ故ニ其ノ留滞ヲ歎ヒテ早


ク京ニ達スルコトヲ貪ル。伏シテ惟レバ中丞閣下、徳、天


心ニ簡バレ、仁、遠近ニ普シ。老弱袖ヲ連ネテ徳ヲ頌スル


コト路ニ溢レ、男女手ヲ携ヘテ功ヲ詠ズルコト耳ニ盈ツ。


外ニハ俗風ヲ示シ、内ニハ真道ヲ淳クス。伏シテ願ハク


バ彼ノ弘道ヲ顧ミテ、入京スルコトヲ得セシメヨ。


然レバ則チ早ク名徳ヲ尋ネ、速カニ所志ヲ遂ゲン。


今、陋願ノ至ニ任ヘズ。敢ヘテ視聴ヲ塵シテ伏シテ深


ク戦越ス。謹ンデ奉啓以聞。謹ンデ啓ス。
***************************************************


 切々たる空海の気持ちがよく表れている文章だと思い


ます。長官の閻済美はこれほどの才能を持っている者を


手元に置いて自分のために使おうと考えたのでしょう。


空海にすれば”とんでもいない”ことだったはずです。


 しかし閻済美もそれなりの教養人、知識人だったはず


ですんなり許しています。

コメント